ECサイトを立ち上げたばかりの方がよく陥りがちなのが、「とにかくたくさんの人に見てもらえば売れるはず」という考え方です。ですが、実際に重要なのは「アクセス数」ではなく、「アクセスの質」です。
どれだけ多くの人が訪れても、商品に興味のないユーザーばかりでは購入にはつながりません。その結果、コンバージョン率(=訪問から購入につながる割合)は低下してしまいます。大切なのは、本当に欲しいと思っている人にサイトを訪れてもらうことです。アクセスの「数」より「中身」を意識することが、売上アップの近道となります。
そこで本記事では、実際に商品を購入してくれる見込み客を呼び込むための、効果が実証されたECサイトの集客戦略を具体事例とともに紹介します。
ECサイトの集客に役立つ方法18選

- SNSのプロフィールを最適化する
- クリエイターやインフルエンサーと提携する
- フラッシュセールやプロモーションを実施する
- 検索に最適化されたブログ記事を書く
- 商品説明を最適化する
- 無料診断を取り入れる
- トレンドに基づいたYouTube動画を作成する
- メディアに取り上げてもらう
- 顧客向けにニュースレターを配信する
- SMSを利用する
- 無料広告サイトにECサイトを掲載する
- Google広告キャンペーンを実施する
- リファラルマーケティングプログラムを始める
- レビューサイトにECを掲載する
- プレゼント企画を実施する
- リターゲティングキャンペーンを実施する
- コラボやアフィリエイトなどの外部チャネルを活用する
- クラファンなどの巻き込み型の集客
1. SNSのプロフィールを最適化する
SNSからECサイトへの集客を強化するには、プロフィール欄の書き方、特にリンクを工夫することが大切です。
Instagram(インスタグラム)などのSNSでは外部リンクを1つしか設置できないことがあるため、商品ページやキャンペーン情報など複数の情報を届けたいときに不便です。この課題を解決する手段としておすすめなのが、「Lit.Link(リットリンク)」のようなリンクまとめツールを使って、1ページに複数のリンクを集約したランディングページを用意する方法です。
例えば、以下のようなリンクをまとめて掲載できます。
- 売れ筋商品のページ
- 商品カテゴリー一覧ページ
- ブランドストーリーページ
- メルマガ登録ページ
- 他SNSやYouTube(ユーチューブ)チャンネル
ブランド紹介や人気商品の紹介、最新キャンペーン、BASEショップへの導線などを整理して表示することで、SNSからの流入を効率よくコンバージョンにつなげることができます。
2. クリエイターやインフルエンサーと提携する
SNSで影響力のあるインフルエンサーやクリエイターと提携することで、ECサイトへの集客と売上を効率よく伸ばすことができます。hotice株式会社の調査によると、日本でも70%以上の人が「インフルエンサーの投稿をきっかけに購入したことがある」と回答しています。
重要なのは、自社のターゲット層とフォロワー属性が一致するインフルエンサーと提携することです。Instagramのハッシュタグ検索や、「BitStar(ビットスター)」「toridori marketing(トリドリマーケティング)」など日本国内向けのインフルエンサーマッチングプラットフォームを活用すれば、コラボ先を見つけやすくなります。
具体的な提携方法としては以下のような選択肢があります。
- 商品を無償提供してレビュー投稿を依頼する
- タイアップ投稿(有償)でキャンペーンを告知する
- 成果報酬型のアフィリエイトとして提携する
実際に、株式会社フェリクロスは子供用の「トイカメラ」の販促にあたり、子育て・暮らし系のインフルエンサーを起用しました。インフルエンサー選定時には、フォロワー数だけでなく、男女比やリーチ数などの定量データも分析し、ターゲット層との親和性を重視したことで高い成果につながったといいます。また、ストーリー投稿に10%オフのクーポンコードを添えることで、購買意欲を喚起しました。
3. フラッシュセールやプロモーションを実施する
期間限定セールや割引プロモーションは、価格に敏感なユーザーの購買を促進し、ECサイトの売上を短期間で高める上で有効な手段です。
多くのユーザーはオンラインショッピングの際に、事前にクーポンを検索したり、割引情報を探しています。そこにうまく訴求できれば、SNSの投稿の中でも強く目を引き、自然な形でECサイトへ集客できます。
代表的な販促手法は、以下のとおりです。
- 割引クーポン:「LINE公式アカウント登録者限定で10%オフ」
- 期間限定セール:「本日23:59まで全商品20%オフ」
- 送料無料キャンペーン:「5,000円以上の購入で送料無料」
- まとめ買い:「2つ以上同時購入で割引」
また、SNSコミュニティを活用して情報を拡散するのも重要なポイントです。特にFacebook(フェイスブック)には、割引情報やお得なアイテムを共有するユーザーが多く集まる「セール・クーポン系グループ」が多数存在します。これらのグループに参加し、キャンペーン情報を投稿すれば、お得情報に敏感なユーザー層へ直接アプローチできます。
実際、日本国内でも「楽天スーパーセール」「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)のタイムセール」などの短期キャンペーンは、SNSでの拡散と相まって、爆発的な集客と売上アップにつながっています。
4. 検索に最適化されたブログ記事を書く
検索エンジン経由でのECサイトへの集客には、SEOを意識したブログ記事の発信は必須です。
多くのユーザーは、Google(グーグル)などの検索エンジンを使って商品情報やレビュー、選び方などを調べてから購入に進みます。そこで効果を発揮するのが「検索意図に沿ったブログコンテンツ」です。
例えば、Apple Watch(アップルウォッチ)のストラップを販売しているネットショップ集客であれば、以下のような検索キーワードを意識した記事が効果的です。
- 「Apple Watch ストラップ メンズ おすすめ」
- 「Apple Watch 防水 ストラップ 素材」
- 「40代男性 Apple Watch ストラップ 似合う色」
こうしたニーズをとらえたコンテンツを発信することで、購入意欲の高いユーザーを検索結果からサイトに呼び込むことが可能になります。
SEOに強いブログを作るための基本ポイントは、以下のとおりです。
- タイトル・見出し・メタディスクリプションにキーワードを含める
- 商品ページやカテゴリーページへの内部リンクを設置する
- 「/blog/applewatch-strap-men」など、わかりやすく短いURL構造にする
- ブログ記事をX(エックス、旧Twitter)やInstagram、TikTok(ティックトック)で定期的にシェアする
- レビューサイトやまとめ記事など、外部メディアからの被リンクを獲得する
オリジナルTシャツのプリントサービスを展開するプラスワンインターナショナルでは、SEOを強化するためにオウンドメディア的なコンテンツディレクトリを新設しました。月に3~4本のSEO記事を継続的に公開する内部対策とともに、検索評価を下げる不本意なサイトからの外部リンクを否認するといった健全化も実施しました。その結果、複数のキーワードで検索結果上位を獲得し、ビッグワードでも1位表示を実現したと言います。セッション数の増加、CV率の向上など、SEO経由での売上に直結する成果が得られました。
このようにWeb広告に頼らず長期的な集客ができる点が、ブログ活用の大きなメリットです。
また、キーワードを探す際に便利な無料ツールもあります。
- ラッコツールズ:日本語SEOに特化して、サジェストキーワードを一括表示できるツール
- Googleサジェスト:検索窓に入力した際に、実際の検索で使われている、いわゆる「オートコンプリート機能」
5. 商品説明を最適化する
ECサイトの売上を左右するのが、商品ページの説明文です。特に広告に頼らず、検索から集客したい場合は、検索ニーズを意識した説明文の作成が不可欠です。
単にスペックや価格を記載するだけでは、SEOでもコンバージョンでも結果は出にくくなっています。重要なのは、検索ユーザーの「悩み」や「使いたい場面」を想定して構成し、検索されやすいキーワードを自然に盛り込むことです。例えば「出産祝い 知育玩具」や「3歳 男の子 プレゼント」など、実際に検索される語句を活用しましょう。
また、実際の使用シーンが想像しやすい写真や、購入前の不安を解消する情報も信頼感につながります。商品の魅力を正しく届けるために、説明文の見直しは欠かせません。
6. 無料診断を取り入れる
無料診断は、訪問者の興味を引きつけ、購買行動につなげる効果的な施策です。
人は自分に合ったものを知ることに本能的に惹かれます。ECサイトに無料診断を設置すれば、「自分に合う商品はどれ?」といった問いに答えることでユーザーの参加意欲を高められます。
さらに、診断結果の送信時にメールアドレスを取得すれば、将来のメールマーケティングやリターゲティングにも活用可能です。また、複数の商品を提案する仕組みにすることで、AOVの向上も狙えます。まさに「楽しさ × データ取得 × 販促 × 単価アップ」を同時に叶えるECサイトの集客施策です。
業種別の無料診断は、以下のとおりです。
- コスメブランド:肌質診断で最適なスキンケア商品を提案
- アパレル:5問でわかる「似合う服の系統診断」
- サプリメントEC:生活習慣チェックから必要な成分を提案
結婚情報サイト「マイナビウエディング」では、複数の写真から好きな雰囲気を選ぶ形式の「結婚式スタイル診断」を公開しています。診断結果に応じて最適な式場情報を紹介しつつ、LINE公式アカウントの友達登録にも誘導し集客することで、リード獲得とコンバージョン向上の両方を実現しています。
こうした診断はLINE連携やShopifyアプリ「For You‑診断コンテンツ作成」などでも実装できます。初回訪問者の離脱防止にも効果的な手法です。
7. トレンドに基づいたYouTube動画を作成する
YouTubeは、検索エンジンとSNSの両方の特性を持つ強力な集客チャネルです。今注目されているトピックに関連する動画を投稿すれば、ブランドの認知度を高めながら、検索・関連動画経由での集客が期待できます。
まずはGoogleトレンドやSNSで市場調査を行い、ターゲットが関心を持つテーマを探しましょう。その上で、ハウツー動画やレビュー、比較動画など、視聴者に価値を届ける形式で制作するのが効果的です。
YouTubeのSEO対策で意識すべきポイントは、以下のとおりです。
- 思わずクリックしたくなる魅力的なサムネイルを作成
- タイトル・説明文・タグに検索されやすいキーワードを入れる
- 終了画面やプレイリストを使って視聴時間を延ばす構成にする
- Shopify連携機能を使えば、動画内から直接商品ページに誘導し集客することも可能
動画マーケティングは、検索エンジンとSNSの双方にアプローチできる有力な集客手段として、多くのEC事業者に活用されています。
ある革製品ブランドの通販企業は、商品のこだわりや制作背景、ブランドの成り立ちをテーマにしたYouTube動画を投稿しました。視聴者の共感を得ることでファン層が広がり、購入頻度と単価がともに上昇、利益は2倍に拡大しました。
また、美容クリニックでは整形オペ映像を中心とした動画を公開しました。「オペ映像+検索されやすいキーワード」を組み合わせ、1本の動画から1億円規模の問い合わせを獲得しました。
8. メディアに取り上げてもらう
広告費をかけずに信頼性と認知度を高めたいなら、業界系のニュースサイトやメディアに取り上げてもらうのが効果的です。特に専門性やストーリー性のある商品・サービスであれば、PR予算がなくても掲載につながる可能性があります。
日本では、「PR TIMES」「@Press」などの無料・低価格なプレスリリース配信サービスを活用したり、業界メディアの記者・編集者に直接アプローチする方法もあります。
実践的な例は、以下のとおりです。
- 新商品リリース時にPR TIMESで配信し、女性誌系Webメディアに掲載
- 「サステナブルな素材を使ったバッグ」など、社会的テーマに合わせてニュースメディアに紹介依頼
- インフルエンサーとのコラボ企画を武器に、トレンドメディアにアプローチ
掲載されれば、SNSや検索での拡散だけでなく、ドメイン評価の高い外部サイトからの被リンクも期待できるでしょう。上手に活用すれば、有料広告以上に集客において良い影響を生み出すことができます。
9. 顧客向けにニュースレターを配信する
SNSのアルゴリズムに左右されず、確実に届けられるのがメールマーケティングの強みです。ECサイトでリピートや購入単価を伸ばしたいなら、メルマガのようなニュースレターの活用は欠かせません。
ただし、メールを送るにはまず購読者リストを増やす必要があります。そこで有効なのが「リードマグネット」と呼ばれる無料特典の提供です。読者にとって魅力的な情報と引き換えにメールアドレスを取得する仕組みを作りましょう。
代表的なリードマグネットは、以下のとおりです。
- 「あなたに合う〇〇診断」などの無料診断ツール
- 初回購入に使えるクーポンコード(例:LINE登録で500円OFF)
- お役立ちチェックリストやPDFガイド(例:「梅雨時の靴のお手入れ術」)
メーリングリストへの登録フォーム設置には、Shopify公式のShopifyメールの利用が便利です。Shopify管理画面から直接キャンペーンを作成・配信でき、日本語にも対応しています。また、世界的に利用されているBenchmark Emailなら、フォーム作成や自動配信機能が充実しており、日本語ユーザーにも対応しています。
10. SMSを利用する
スマートフォンが常に手元にある今、SMS(ショートメッセージ)は即時性の高いマーケティング手段として注目されています。
メールよりも開封率が高いという特徴があり、特別感のある内容を送ることで高い反応が期待できます。決済フォームに電話番号の項目を追加したり、ECサイトの人気ページにポップアップボックスを設置したり、メール購読者へSMSも登録するよう促しましょう。
購読者を自社ECサイトに誘導するSMSマーケティングキャンペーンは、効果的な集客方法の1つと言えます。具体的には、以下のようなキャンペーンを展開できます。
- 「本日限定30%オフ」などのフラッシュセール告知
- 再入荷・新商品の先行案内
- SMS限定クーポンや抽選企画への招待
- 購入前に迷っているユーザーへのフォローアップメッセージ
- ロイヤルティプログラムの参加促進
SMSはサイト訪問者数を増やすだけでなく、購入を迷っているユーザーに対するカスタマーサービスの改善も可能とします。例えば購入を迷っている理由を尋ねるメールを送ることで、カスタマーサポートチームが購入前の不安を解消し、コンバージョン率向上につなげることができます。
11. 無料広告サイトにECサイトを掲載する
広告に予算をかけなくても、無料でECサイトの集客や認知度向上を実現する方法はあります。その一つが、無料広告サイトや地域コミュニティへの掲載です。開業初期や広告費に余裕がない場合でも、効果的にターゲット層にリーチできます。
日本国内で利用されている代表的な掲載先には以下のようなものがあります。
- ジモティー:地域密着型の売買掲示板
- Facebookグループ:特定の興味・地域で絞った販促が可能
- Googleビジネスプロフィール:検索結果に店舗情報を表示できる無料ツール
- Yahoo!知恵袋・教えて!gooなど:専門的な質問の中で自然に紹介できることも
商品を掲載する際は、あくまでECサイトへの集客が目的であることを忘れないでください。無料広告サイトで販売するのではなく、自社のECサイトでの購入を促すようなプロフィールや商品説明を作成する必要があります。無料広告を上手に活用すれば、手間やコストをかけずに販売機会を広げることができます。
これにより、オンラインマーケットプレイスで新商品を探しているような、たくさんのユーザーにリーチできます。
12. Google広告キャンペーンを実施する
Google広告は、すでに購買意欲のある見込み客にリーチできる強力な集客手段です。検索やYouTubeなど、ユーザーの今この瞬間の行動に基づいて配信できるため、費用対効果の高いマーケティングが可能です。主なGoogle広告の種類は以下のとおりです。
- 検索広告:Google検索結果に表示されるテキスト型広告(例:「スマホケース おすすめ」などの検索に反応)
- ショッピング広告:商品画像や価格が表示されるGoogleショッピングの広告
- ディスプレイ広告:提携メディアサイトにバナー広告を配信
- 動画広告:YouTube動画の前後や途中に流れる広告
Google広告はターゲティング精度の高さが大きなメリットです。年齢や性別、地域、興味関心、検索履歴など、詳細なユーザーデータに基づいて広告配信が可能なため、自社の商品・サービスに関心を持ちやすいユーザーへ効率的にアプローチできます。
また、コンバージョンを重視したキャンペーン設計も可能で、例えば「商品購入」「問い合わせ」「ニュースレター登録」など、明確な目的を設定して広告運用を最適化できます。Googleの機械学習による自動入札機能を活用すれば、広告費を抑えつつ高い成果を狙える点も魅力です。
13. リファラルマーケティングプログラムを始める
広告費をかけずに新規顧客を増やしたいなら、購入・体験済みの既存顧客からの紹介を募るリファラルマーケティングは非常に効果的です。自分の言葉で友人や家族に商品をおすすめしてくれることで、信頼感の高い形で新規ユーザーを獲得できます。
特にSNSでの口コミやLINEの個別紹介などは、広告よりも高い反応を得られるケースもあります。「紹介されたから安心して買えた」「リアルな声だから信用できた」という行動導線が自然に生まれます。
よくある紹介プログラムの内容は、以下のとおりです。
- 「お友達紹介で、紹介者と被紹介者の両方に500円OFFクーポン進呈」
- 「レビュー投稿+紹介で次回送料無料」
- 「LINE登録者限定の紹介キャンペーン」
Shopifyでは、Smile.ioを使えばポイントや紹介制度を統合して運用できます。ReferralCandyもまた、紹介リンク生成・報酬自動配信・成果分析が可能な優良アプリです。どちらもBuilt for Shopify認証を取得しており、安心して導入できます。
14. レビューサイトにECを掲載する
「このお店、大丈夫かな?」という不安を払拭し、購入を後押しするのがレビューの力です。信頼性を高めたいなら、第三者のレビューサイトにECサイトを掲載し、実際の購入者の声を見るようにしましょう。
以下のようなレビューサイトへの掲載が効果的です。
- みんなの評判ランキング・クチコミランキング:カテゴリー別にEC・サービスの評価が掲載
- Googleビジネスプロフィール:ストア名で検索されたときにクチコミが表示される
- 価格.com・Amazon・楽天市場:該当商品の出店があればレビューを連動可能
- Trustpilot・REVIEWS.io:海外利用も想定する場合に効果的な信頼構築ツール
例えば、京都のある飲食店では、中国の大手レビューサイト「大衆点評」に自社ページを開設し、実際に訪れた旅行者の口コミを積極的に集める施策を実施しました。その結果、訪日中国人観光客からの予約や来店が急増し、新規出店した店舗でも月商が2倍に伸びるなど、売上に大きな変化が表れました。
また、全国に展開するドラッグストアでは、Googleビジネスプロフィール上のレビューを一括管理できるツールを導入したことで、評価の改善やクチコミ数の増加につながり、Google検索経由の来店数が倍増しました。
掲載時は、購入者に「レビュー投稿で次回5%OFF」などのインセンティブを設けると投稿率が高まります。また、レビューサイトからのリンクは被リンクにもなり、検索順位の向上にも寄与することがあります。
15. プレゼント企画を実施する
SNS投稿の反応が薄いと感じたら、参加型のプレゼント企画で注目を集めてみましょう。ユーザーが「欲しい」と思える商品を無料で提供することで、エンゲージメントとフォロワー数を同時に伸ばし、無料で宣伝してもらえるのです。
例えば、ベストセラー商品のセットをプレゼントする場合には、以下のような参加条件を設定しましょう。
- 投稿に「いいね」+フォロー
- ストーリーでのシェア
- コメント欄で友人をタグ付け
- メールやLINEへの登録(=リスト獲得)
一見「無料で配る」だけに思えますが、メールやSMS登録を必須条件にすることで、今後のマーケティングにも利用可能な見込み客リストを構築できます。広告費をかけずに集客・認知・データ取得を一気に進められる、費用対効果の高い施策です。
「タイミー」公式Xでは、フォロー&RTによるインスタントウィンキャンペーンを実施しました。期間中1日1回参加可能で、抽選でAmazonギフト券10,000円分を10名にプレゼントしました。このキャンペーンは「その場で結果が分かるワクワク感」と毎日参加できるリピート設計が特徴です。SNS上で自然と話題となり、短期間でフォロワー増加・アプリDL促進に成功しました。
16. リターゲティングキャンペーンを実施する
せっかく集客しても、購入につながらなければ意味がありません。そこで活用したいのがリターゲティング広告です。自社ECサイトで商品ページを見た、カートに商品を入れた、SNS投稿を見た…など興味を持ってくれた人にだけ再アプローチする施策です。
リターゲティングの対象例は、以下のとおりです。
- 商品ページやコレクションを閲覧した人
- カートに入れたが購入していない人
- SNS動画を最後まで視聴した人
- Facebookページに「いいね」した人
- オンラインカートにアイテムを追加したが購入しなかった(カゴ落ちした)人
また、Google広告やFacebook広告、インスタ広告など、複数のプラットフォームを横断して接触できるようにしておくことで、ユーザーの行動導線を切らさずにリマインドできます。リターゲティングキャンペーンは、離脱ユーザーの取りこぼしを減らし、コンバージョン率を底上げするための必須施策といえるでしょう。
17.コラボやアフィリエイトなどの外部チャネルを活用する
ECサイトへの集客を強化するには、自社チャネルに加えて外部チャネルの活用が重要です。なかでも効果的なのが、コラボレーションやアフィリエイトです。
例えば、同じターゲット層を持つ他ブランドとのコラボでは、互いのファン層にリーチできるため、認知拡大と新規顧客の獲得につながります。期間限定商品や共同キャンペーンを実施すれば話題性も生まれるでしょう。リアルな接点を作る方法としてポップアップストアを開催し、オンラインとオフラインの相乗効果で認知拡大を図るのも有効です。
また、アフィリエイトでは、ブロガーやインフルエンサーと提携し、成果報酬型で商品を紹介してもらうことで、広告費のリスクを抑えつつ効率的に集客できます。信頼性のある第三者からの紹介は、ユーザーの購入意欲を高める要因にもなるため、継続的な販売促進にも効果的でしょう。
これらの外部チャネルを上手く活用することで、自社サイトのアクセス数を着実に増やし集客できるはずです。
18.クラファンなどの巻き込み型の集客
クラウドファンディング(クラファン)は、巻き込み型の集客手法として非常に効果的です。
商品開発の段階から支援者を募ることで、応援する意識を持ったファンを獲得でき、単なる購入以上の関係性を築くことができます。プロジェクトの進行状況や裏側のストーリーが共有されることで、支援者は愛着や信頼を感じやすくなり、その後の継続的な購入や拡散にもつながります。
また、クラファンページ自体がプロモーション媒体として機能し、プラットフォーム内からの集客も期待できます。SNSやメールを通じて支援を呼びかける過程で、自然と口コミや話題性が生まれる点も強みです。
スタートアップ商品や限定品との相性もよく、資金調達と同時に顧客獲得・ブランディングを実現できるのが魅力です。新しい価値に共感してもらうことで、熱量の高いファンを増やすことができます。
まとめ
ECサイトの集客には、単にアクセス数を増やすのではなく、購入につながる質の高い流入を増やすことが重要です。
本記事では、SNS活用やインフルエンサー提携、SEO対策、広告運用、リファラルやクラウドファンディングまで、実践的な18の施策を紹介しました。それぞれの戦略は単体でも効果がありますが、複数を組み合わせて展開するマルチチャネルマーケティングを実践することで、より大きな相乗効果が期待できます。
自社に合った方法を選び、継続的に改善しながら運用していくといいでしょう。
ECサイトへの集客に関するよくある質問
インターネット上での集客にはどんな方法がありますか?
インターネット上での集客方法には、以下のようなものがあります。
- SNS
- SEO
- 有料・無料のWeb広告
- インフルエンサーマーケティング
- メールマーケティング
また、マスメディアへの情報提供や、リファラルプログラムによる紹介施策も、信頼性のある流入経路として有効です。複数の手法を組み合わせて、オンライン上での接点を最大化することが鍵です。
SNSでビジネスを宣伝するには?
- リンクまとめページなどを作成し、プロフィールのリンクを最適化する。
- クリエイターやインフルエンサーと提携する。
- トレンドに基づいた動画を制作する。
- フラッシュセールやプロモーションを伝える。
無料でECサイトを宣伝するには?
- SNSでプレゼント企画を実施する。
- 顧客に商品をおすすめしてもらい、成果に応じて手数料を払う。
- 無料でメディアに掲載してもらう。
- ジモティー無料広告サイトにストアを掲載する。
- 地元のネットワーキングイベントに参加する。
最良のマーケティング戦略とは?
最良のマーケティング戦略は、ターゲット市場に焦点を当てたものです。購入者の関心事や解決したい悩みなどペルソナを構築し、そうした人々がすでに利用しているチャネルを通じてアプローチするマーケティング戦略を立てましょう。
文:Takumi Kitajima





