美容・健康意識の高まりとともに、サプリメントや健康食品の市場はゆるやかに拡大を続けてきました。矢野経済研究所によると、日本のサプリメント市場の市場規模は、紅麹問題の影響から2024年度は縮小に転じたものの、それは一時的なもので2029年度には9,000億円を超える見込みとなっています。
美容や健康への興味をビジネスにしたい人は、健康食品やサプリメントのオンライン販売に挑戦してみてはいかがでしょうか。適切な卸売業者を見つけて商品を仕入れることができれば、サプリメントのECストアを運営することができます。さらに、卸売業者などのサプライヤーから購入者に商品を直接配送するドロップシッピングを活用すれば、在庫リスクをかかえずに、初期費用を抑えて始めることができます。
この記事では、サプリメントや健康食品のネット販売を始めるのに必要な手順を解説します。ドロップシッピングに対応している卸売業者や、取り扱い可能な商品例なども紹介していますので、参考にしてください。
サプリメント・健康食品の販売に必要な許可や資格

サプリメント・健康食品は医薬品ではなく「食品」として扱われるため、製造されたものを販売するだけであれば基本的に許可や資格は必要ありません。ただし、原料を仕入れてパッケージに詰め替えて販売する場合など、食品の販売と同様の許認可が必要になるケースもあります。
食品を販売するには、製造・加工を行う場所の衛生管理を担う食品衛生責任者や食品衛生管理者を管轄の保健所へ届け出たうえで、営業許可の申請を行う必要があります。また、製造するサプリメント・健康食品の分類に応じて、粉末食品製造業や調味料製造業、菓子製造業などの認可や設備も必要になります。
サプリメント・健康食品の販売にかかわる法律

食品衛生法
食品衛生法は、飲食による健康被害を防止することを目的とした法律です。2018年の改正により、健康食品で健康被害が発生した場合には、厚生労働省への被害情報の提出が義務付けられました。特に、厚生労働省が指定する成分を含む健康食品については注意が必要です。健康被害が発生した場合には、販売禁止や商品回収といった厳しい処分が下されることがあります。
また、海外からの輸入販売を考えている場合も、食品衛生法に基づく安全性の確認が必要です。全ての成分と添加物が日本の基準に適合しているかを確認し、必要な手続きを行うことが重要です。
まず、輸入したい製品の「原材料配合表」を入手し、各成分が厚生労働省の「医薬品リスト」と「非医薬品リスト」のどちらに該当するかを確認します。「非医薬品リスト」に載っていて、医薬品的な形状をしておらず、効能効果、用法容量をうたっていない場合は、食品に分類されます。リストに載っていない成分が含まれている場合や判断が難しい場合は、各都道府県の薬務担当部署に問い合わせて確認します。最後に「食品等輸入届出書」を厚生労働省検疫所に提出し、添加物の使用基準も確認した上で、はじめて輸入が可能になります。
食品表示法
食品表示法は、消費者が適切な情報に基づいて食品を選択できるように、食品の表示方法を定めたものです。健康食品のパッケージには、名称、原材料名、内容量、賞味期限、保存方法などの重要な情報を一括表示で明示することが義務付けられており、消費者に誤解を与えない表示が求められています。
薬機法
薬機法は、医薬品、医療機器、化粧品などの品質や安全性を確保するための法律です。健康食品についても、医薬品と誤認されないようにするための規制があります。
たとえば、医薬品ではない健康食品であるにもかかわらず、「〇〇に効く」「〇〇が治る」と販促物やパッケージに記載し、医薬品のような効果の誤認があると判断された場合、薬機法違反になります。また、カプセル状の商品は、ユーザーが医薬品と勘違いしないように、パッケージに「食品」であることを明確に記載する必要があります。注射器のアンプル剤や舌下錠、舌下に落とすような形は、健康食品では使えません。
他にも、サプリメント・健康食品については、医薬品と誤解されるような服用時期や服用間隔、服用量を定めることができない点に注意しましょう。
景品表示法
景品表示法は、事業者に対して、消費者に誤解を与えるような表示を禁止する法律です。一般消費者が自主的・合理的な選択をできるようにする目的があります。「絶対にやせる」「お茶碗3杯分のご飯の炭水化物をカット」など、うそや大げさな表現は不当な表示とみなされ、処罰の対象となる可能性があります。商品の効果を誇張することなく、実際の効果に基づいた正確な広告表現を行うことが求められます。
健康増進法
健康増進法は、国民の健康の向上を目的とし、虚偽・誇大な健康効果の表示を禁止する法律です。健康食品の広告や販促活動においても、実際の効果以上の健康効果を謳うことは禁止されています。景品表示法と異なり、こちらは販売事業者以外にも適用されるので、宣伝を第三者に依頼する場合にも注意が必要です。
サプリメント・健康食品のドロップシッピングの始め方

ドロップシッピングを活用すれば、卸売業者やメーカーなどのサプライヤーが顧客の注文処理と発送を行ってくれます。在庫を管理する時間と労力を大きく軽減できるので、おすすめのビジネスモデルです。サプリメント・健康食品のドロップシッピングビジネスを始めるには、次の手順にしたがいましょう。
1. 商品のリサーチを行う
最初に、どのようなサプリや健康食品が販売されているかをリサーチをします。具体的には、以下の方法があります。
- Googleトレンドなどのツールで人気のキーワードを探す
- SNS上での人気の話題やレビューを探す
- 卸売サイトやECモールなどの売れ筋ランキングを参考にする
これらの方法を使ってリサーチすれば、サプリメントや健康食品業界のトレンドを把握できます。
2. 商品を選ぶ
リサーチが終わったら、ターゲットを決めて、販売するサプリメント・健康食品を選びます。商品を選ぶ際のポイントは以下の通りです。
- 十分な需要があるか
- 競合が少ないか
- 競合が多い商品を扱いたい場合は、差別化ができるものか
- 自分が気に入っていて、自信を持って販売できるか
- 利益率を確保できるか
競合他社が多く扱っている商品の場合、安定した需要があることが見込めます。一方で、販売数を伸ばすためには差別化をしたり、マーケティング戦略を練ったりといった対策が必要になるでしょう。競合が少なく、一定の需要があるニッチ商品を見つけられると、価格競争から抜け出しやすくなり、利益率はより高くなります。また、安定した収益を挙げられるように、日常的に摂取するマルチビタミンのようなサプリメントを販売する場合は、リピート購入や定期購入での販売も検討してみましょう。
自分が使用して気に入っている商品を選んだりする場合には、商品ページを工夫したり、コンテンツマーケティングを行ったりして、商品の魅力が伝わるようにこころがけましょう。
3. 卸売業者を探す
信頼性の高い卸売業者を探すことも重要です。以下の点に注意しながら、取引を行う卸売業者を探しましょう。
- 商品の品質:品質の悪い商品を扱うと、顧客からの信用を失うことにもつながるため、質の良い商品を扱えるよう注意深く選定する必要があります。一部の卸売サイトには低品質な商品や偽物が掲載されている場合がありますので、問い合わせをしたり、サンプルを取り寄せたりして、品質の確認を行うと安心です。
- 価格:卸売サイトでは、価格がすでに掲示されている場合がほとんどですが、場合によっては交渉ができることもあります。大量購入をすると割引が得られるといったケースも少なくありません。
- カスタマーサービス:問題が発生した場合、どのような対応をしてもらえるのかを事前に確認しておきましょう。担当者がつくのかどうかや、対応の内容とスピードといった点に着目することをおすすめします。特に、ドロップシッピングでの販売を考えている場合、サプライヤーの対応がブランドやECサイトのイメージを決定づける要素の一つとなるため、慎重になる必要があります。
- 注文確定から納品までのスピード:注文確定から納品までのスピードが早いと、顧客満足度が高くなる傾向があります。素早く商品が手元に届くことで、再購入をしてもらいやすくなります。
- レビューや口コミ:取引を検討している卸売業者のレビューや口コミを確認し、評判が良い企業と取引を行うことをおすすめします。公式サイト等で公開されている情報だけでなく、実際に取引をしたことのある企業ならではの気づきや注意点が見つかる可能性があります。
4. 資格を取得し、管轄の保健所へ営業許可を申請する
必要に応じて、食品衛生責任者資格か食品衛生管理者資格を取得し、管轄の保健所へ営業許可を申請します。食品衛生責任者資格は、自治体が開催している食品衛生責任者養成講習会を受講することで取得できます。講習会は、17歳以上であれば誰でも受講することが可能です。資格を取得したら、管轄の保健所に営業許可を申請しましょう。
5. ブランドを構築する
ターゲットに合わせたブランド構築を行うことも重要です。ブランドのミッションや提供する価値を明確にして、他のブランドとの差別化を図りましょう。
ブランドとして目指す方向性が明確になったら、ブランドガイドラインを作成します。ブランドガイドラインとは、自社のブランドイメージに一貫性を持たせるための指針やルールをまとめたものです。顧客とコミュニケーションを取る際の文体や雰囲気、ロゴやブランドカラー、フォントといった見た目のデザインを決めましょう。ブランドガイドラインを作成することで、顧客向けのメッセージや広告で常に一貫したブランドイメージを保つことができます。
6. ECサイトを開設する
販売プラットフォームとして、ECサイトを立ち上げましょう。ShopifyなどのECサイト用CMSを利用すれば、専門知識がなくても、テンプレート(テーマ)を利用してデザイン性の高い独自のECサイトを開設できます。ショッピングカートなど、ECに必要な機能がすべて揃っているので、ブランド構築とマーケティング、販売に集中できます。
商品ページでは、魅力的な製品画像を使用して、説得力のある商品説明を作成しましょう。商品のメリットや成分、製造工程などを示すことで、安心感を持ってもらうことができます。また、ユーザーからのフィードバックを受け取れるようにすることも大切です。ユーザーからのフィードバックは、商品ラインナップを改善したり、ユーザーが抱えている問題を把握・改善したりするのに役に立ち、優れたカスタマーサービスを提供することにもつながります。
7. マーケティング戦略を構築し、実行する
オンラインストアへの訪問数を増やし、売上を伸ばすためには、効果的なマーケティング戦略を構築する必要があります。ターゲットに合わせた戦略を立て、キャンペーンを展開しましょう。具体的には、ニュースレターやメルマガ、ブログ、動画などを利用したコンテンツマーケティングなどの方法が挙げられます。また、顧客のレビューなどのUGCを活用したコンテンツは、信頼されやすい傾向にあります。
ただし、医薬品だと誤解させるような表現、景品表示法や健康増進法に反するような嘘や大げさな表現は避けてください。
サプリメントを取り扱う卸売サイト

卸の達人

卸の達人はダイエット、美容、健康関連商品を中心に取り扱っている卸売業者で、ドロップシッピングにも対応しています。サプリメントや健康食品も幅広く揃えています。入会金や月額料がかからないため、初期費用を抑えたい方にもおすすめです。少量からの仕入れにも対応しており、初めての方でも気軽に利用できます。
卸売ドットコム
卸売ドットコムは、BtoB専用の仕入れ・卸売サイトです。サプリメント約270点、健康食品約70点を取り扱っています。ビタミン系、ミネラル系、コラーゲン系など、サイト内でのサプリメントのカテゴリも細かく分かれており、ニーズに合わせた仕入れが可能です。ドロップシッピングにも対応しています。
NETSEA
NETSEA(ネットシー)は、小売店が多様な卸問屋から商品を仕入れることのできるサイトです。健康食品のカテゴリでは3,100点以上の商品の登録があります。ドロップシッピングの専門サイトではないため商品の販売方法はサプライヤーによって異なります。各サプライヤーとの交渉が必要な場合もありますが、その分独自の商品ラインナップを構築できる可能性があります。
NET de 卸
NET de (ネットデ)卸は日用品、化粧品を中心とした会員制のB2B仕入れサイトです。取扱商品の多くが高品質な国内生産であるため、安心して取引できます。健康食品・サプリメントもあり、ドロップシッピングにも対応しています。
TopSeller
TopSeller(トップセラー)はネットショップ専門の会員制卸売サイトです。サイトへの掲載商品数に上限があるショップ向けの「セレクトコース」、掲載商品数に上限がないショップ向けの「全商品コース」があり、自社ブランドに適したコースを選ぶことができます。商材の種類が非常に多く、健康食品・サプリメントの取り扱いもあります。
SUPER DELIVERY

SUPER DELIVERY(スーパーデリバリー)は、卸・仕入れサイトで、取扱商品数は約190万点以上あり、出店企業も3,100社以上と豊富な商品数を誇ります。健康食品やサプリメントの卸問屋としても利用できるだけでなく、取扱商品の約75%は1点からの仕入れが可能なため、個人で運営するオンラインショップにも最適です。また、最新のトレンドを反映した商品や、国内外のブランド商品が揃っており、幅広いニーズに応えることが可能です。
Alibaba

Alibaba(アリババ)は、中国のBtoB ECサイトで、豊富な品揃えで多くの事業者が仕入れサイトとして活用しています。販売されている商品を購入するだけでなく、ドロップシッピングサイトとして利用したり、アリババに出店しているサプライヤーと直接交渉したりすることも可能です。サプリメントや健康食品も数多く扱っているため、品揃えにこだわりたい人にも適しています。
AliExpress

AliExpress(アリエクスプレス)は、Alibabaが運営するECモールです。卸売業者として商品を仕入れられるだけでなく、ドロップシッピングサプライヤーとしても機能しています。
ShopifyでECサイトを運営するなら、AliDrop(アリドロップ)などのドロップシッピングアプリが使えます。アプリを活用すれば、購入者に商品を直送でき、在庫を抱えることなく商品の販売ができて便利です。
A&Bトレード

A&Bトレードは、さまざまな商品ジャンルと豊富な在庫を所有する卸売サイトです。そのまま掲載することも可能な商品ページや商品説明など、素材・販促ツールも提供され、手間なくネットショップをスタートできます。また、1点からのドロップシッピングにも対応しています。
ツクツク!!!BtoB

ツクツク!!!BtoB(ビートゥービー)は、商品を仕入れたい人と卸の会社をつなぐBtoBマーケットプレイスです。健康食品のカテゴリに約60点の登録があり、ドロップシッピングに対応している商品も多数あります。サイト内でさまざまな業者を比較することが可能で、ビジネスモデルに応じて最適な仕入先を見つけることができます。
食品開発OEM.jp

食品開発OEM.jpは、食品のOEMメーカーを探せるサイトです。OEM(オー・イー・エム)とは、Original Equipment Manufacturing(Manufacturer)の略で、商品の製造を他社に委託し、自社製品として販売するビジネスモデルです。自社で企画・開発した商品の製造のみを他社に委託する場合や、企画した商品の開発と製造の両方を委託する場合があります。
サプリメントのOEM商品は約180点以上が掲載されており、ブランディングを通して自社商品として販売することができます。小ロットでも受注している企業もあるため、需要の見極めが難しい場合や期間限定商品として販売したい場合にも活用できます。
ドロップシッピングで販売できるサプリメント・健康食品の例

ビタミン類
日本で最も摂られているのがビタミン類のサプリです。食事から摂取しきれない栄養素を補う目的で、日常的に摂取している人がたくさんいます。また、美容に関心のある女性にも1番人気のサプリです。マルチビタミンのように複数のビタミンを組み合わせたサプリもあります。単体で販売されているものには、次のような種類があります。
- ビタミンC:美容に関心のある層に特に人気です。ビタミンCには抗酸化作用があり、肌のハリやツヤを保つコラーゲンの生成を促進します。また、免疫力を高めて、風邪の予防や回復を早める効果もあります。
- ビタミンD:骨の健康を維持するために欠かせないビタミンです。カルシウムの吸収を助け、骨密度を高める効果があります。日照時間が少ない冬季や日光にあまり当たらない生活をしている人に不足しがちで、サプリメントでの補給が推奨されています。
- ビタミンB1:体内でエネルギーを生成するために重要なビタミンです。ビタミンB1は糖質をエネルギーに変換する役割を果たし、疲労回復や神経機能の正常化を助けてくれます。体を使った仕事をする人やスポーツをする人、エネルギー消費が多い人におすすめです。
鉄
ネスレヘルスサイエンスの調査によると、美容に関心のある女性が摂取しているサプリ第2位が鉄です。体内で酸素を運ぶ役割を担う赤血球の主要成分であるヘモグロビンの構成要素として重要です。特に女性は生理などで鉄分を失いやすいため、貧血予防に日常的に摂取している人もいます。疲労感の軽減や免疫機能のサポートにも役立ちます。
コラーゲン
コラーゲンサプリメントは、美容に関心のある人に人気です。粉末やタブレット、ドリンクなどさまざまな形状で販売されています。
日本のコラーゲン市場規模は、2024年で約4億6,750万米ドルとされており、2033年には7億4,660万米ドルにまで成長する見通しです。ネスレヘルスサイエンスの調査によると、美容に関心のある女性の摂取しているサプリの第3位にランクインしています。使用者の7割が「肌のたるみ、ハリのなさ」を気にしており、肌環境改善のために摂取しているそうです。
プロテイン
プロテインは、筋肉の維持・増強を目指す人々から人気です。日本のプロテイン市場の規模は、2017年から2022年の5年間で約2.7倍に跳ね上がり、現在も拡大傾向にあります。コロナ禍以降の筋トレブームはやや落ち着いてきたものの、2024年も筋トレやフィットネスはトレンドにあがっています。特に日本は「筋トレ」というキーワードでの検索数が世界1位です。プロテインの需要もまだまだ落ちないことが予想されます。
乳酸菌・プロバイオティクス・ポストバイオティクス
「菌活」「腸活」などの言葉が話題になっている中、腸内環境を整える効果が期待される乳酸菌や、それを使用したプロバイオティクス、ポストバイオティクスなどの商品の売れ行きが好調です。
富士経済が実施した調査によると、腸活関連の原材料を利用して製造された商品の市場は、2022年に1兆724億円に達しています。需要が安定していることから、今後も堅調に伸びることが予想されています。
カルシウム
カルシウムサプリメントは、骨や歯を丈夫にしたい人や、日常生活から十分なカルシウムを摂取できない人に人気です。カルシウムだけでなく、マグネシウムやビタミンD、鉄などと一緒に配合されているサプリメントも少なくありません。
ネスレヘルスサイエンスの調査では、美容・健康に関心のある女性が摂取するサプリの第5位にカルシウムがランクインしているほか、成長期に必要なカルシウムを摂取する目的や、高齢者の骨粗鬆症予防のために摂取している人も多く、幅広い年代の方からのニーズがあります。
アミノ酸、クエン酸、酢酸
アミノ酸やクエン酸、酢酸を含む疲労感軽減や疲労回復を訴求したサプリメントへの注目が高まっています。2024年の疲労感軽減を訴求した商品の市場規模は、前年比145.8%で347億円にのぼり、2025年には374億円へと拡大する見通しです。
アミノ酸やクエン酸、酢酸を含む商品はサプリメントだけに留まらず、スポーツドリンクや黒酢ドリンク、菓子などの形態でも展開されています。
カテキン
茶カテキンやメチル化カテキンなどを主成分とするサプリメントやドリンクなどさまざまな形態で展開されています。特に、脂肪(低減)機能を訴求する商品の人気が高まっており、2024年の市場規模予測は1,044億円にのぼる見込みとされています。
GABA
安眠や血圧対策、疲労感軽減、ストレス緩和を訴求したGABAも、2024年度予想で218億円規模と市場規模を拡大しています。幅広い年代層でストレス対策に対する意識が高まっているほか、ストレス緩和と安眠を組み合わせた商品にも注目が集まっています。
脂肪低減や脂肪の吸収抑制
脂肪低減や脂肪の吸収抑制サプリメントは、保健機能食品の中でも規模の大きい市場の一つです。前述のカテキンのように、成分を単体で含むサプリメントだけでなく、脂肪低減と腸内環境などを組み合わせた商品が成長傾向にあります。脂肪低減や脂肪の吸収抑制サプリメントにおいて、複数成分を組み合わせて訴求する「マルチヘルスクレーム」の市場規模は、2024年には1,100億円に達し、2025年には1,259億円へ拡大すると予測されています。
免疫機能維持
2020年の感染症拡大の影響を受け、免疫機能維持サプリメントの需要が急増しました。感染症の収束とともに需要はおちついたものの、2022年以降も拡大が続き、2024年の市場規模は410億円と見込まれています。また、脂肪低減や安眠と組み合わせたマルチヘルスクレーム商品も販売されています。
まとめ
サプリメント・健康食品の販売は、健康や美容に興味のある人や、筋トレにはまっている人などに、おすすめのビジネスです。ドロップシッピングを活用することで、在庫リスクを抑えて手軽にスタートできます。ただし、サプリメント・健康食品の販売には、食品販売と同じ資格を取得し、許可を申請することが必要です。
市場リサーチを行い、適切な商品を選び、信頼できる卸売業者を見つけて、ビジネスを始めましょう。他のブランドと差別化するためには、ブランド構築やマーケティング戦略が重要です。法律に違反せず、消費者の信頼を得るためには、正確で誠実な広告表示が求められます。
よくある質問
サプリメント・健康食品の販売には許可が必要?
サプリメントや健康食品は、法律上の定義においてはあくまで「食品」として扱われており、仕入れたものを販売するだけであれば特別な資格や許可は必要ありません。ただし製造や加工を行う場合には、食品を衛生的に扱うための資格や設備、管轄の保健所への営業許可申請などが必要になることもありまなることもあります。
サプリメント・健康食品のドロップシッピングは可能?
可能です。信頼できるサプライヤーをみつけ、ECサイトを立ち上げることで始められます。
トクホって何?
健康に良い効果が期待できる食品として、消費者庁から特別に許可を受けた「特定保健用食品」です。たとえば、「お腹の調子を整える」「コレステロールを下げる」などの効果が科学的に証明されている食品が該当します。パッケージには「トクホ」のマークがついています。
一般的に、サプリメントなどの健康食品に法律上の定義はなく、機能をうたうことはできませんが、トクホは、一定の基準を満たしていることを消費者庁に届け出て、国に認可された食品です。
トクホの製品もECサイトで販売できる?
はい、食品の販売と同じ資格と許可を申請することで、トクホの製品もECサイトで販売することが可能です。
Shopifyでサプリメントをドロップシッピングできる?
はい、Shopifyでもドロップシッピングでサプリメントを販売できます。
文:Masumi Murakami





